アルメニア陶器とエルサレム旧市街

エルサレム旧市街

先日、アルメニア陶器についての問い合わせがあったのですが、問い合わせの度に話題になりますのはエルサレム旧市街の事。販売しているアルメニア陶器が、エルサレム旧市街のアルメニア人地区にあるVic Lepejianさんの店から仕入れたものという繋がりもありますからね。

世界遺産にもなっているエルサレム旧市街

『エルサレムの旧市街とその城壁群』として世界遺産にもなっていますが、この呼び名にもありますように壁に囲まれていることは特徴的ですね。

エルサレム旧市街は、イスラム教徒(ムスリム)地区、キリスト教徒地区、ユダヤ教徒地区、アルメニア人地区、そして神殿の丘という5つの区画に分かれていまして、ユダヤ教の神殿の丘や嘆きの壁、キリスト教徒の聖墳墓教会、イスラム教徒の岩のドームやアルアクサー・モスクなどの重要な宗教遺跡が密集しています。

エルサレム旧市街
(参考: さすらい さまよい さがしもの – OGGYの世界一周ブログ)

イスラム教徒地区(ムスリム地区)

4つの地区の中では最も大きく、ダマスカス門、ヘロデ門、ライオン門があります。これらの門から旧市街へ入ると、所狭しと露店が並んでいて、アラブの雰囲気に満ちあふれています。世界遺産である事を忘れてしまいそうな日常の生活感があるのも面白いですね。

ムスリム地区の様子1
ムスリム地区の様子2

それでも隣接する神殿の丘はサウジアラビアのメッカ、メディナに次ぐ第3の聖地で、預言者ムハンマドが昇天したとされる聖なる岩があります。7世紀にこの岩を覆う大型のドームが建設されました。

ユダヤ人地区

ここには最も有名な観光スポットの一つである嘆きの壁があります。この嘆きの壁は、紀元前965年にソロモン王が建てた神殿の城壁の一部であり、モーセの十戒が刻まれた石板を収めた契約の箱が納められていたとされています。ユダヤ教徒にとって最も神聖な神殿の外壁の一部であり、西側の部分に当ることから、ユダヤ人は西の壁と呼んでいます。

嘆きの壁

キリスト教徒地区

ここにある聖墳墓教会は、イエス・キリストが十字架にかけられて処刑されたとされるゴルゴダの丘に建つ教会です。11世紀にイエス・キリストの墓として建てられ、現在はキリスト教の聖地となっています。
教会内部にはイエスが十字架に架けられ処刑された場所やイエスの遺体を埋葬したとされる場所があり、輔祭が振り香炉を振りながら回っていて、周囲には独特の香が漂っています。

聖墳墓教会

ヴィア・ドロローサ(苦難の道)

イエス・キリストが十字架を背負って歩んだ道とされ、キリスト教の巡礼者が多く訪れる場所でもあります。
現在、ヴィア・ドロローサの出発点はイスラム教徒地区にあるライオン門付近とされていて、終着点はキリスト教徒地区の聖墳墓教会内にあるイエスの墓になります。下はヴィア・ドロローサのイスラム教徒地区側の様子です。両側はお土産屋さんが立ち並び、巡礼者や観光客で溢れかえっていました。

ヴィア・ドロローサの様子

アルメニア人地区

旧市街の中で最も面積が小さい地区です。旧市街の中でも独立した雰囲気を保ち、ダビデの塔として知られている砦(とりで)がここにあります。

ダビデの塔と外壁

ところで、3大宗教の聖地が密集する場所に、なぜアルメニア人地区があるのか不思議に思いません?
アルメニア共和国は西アジアに位置する小さな国ですが、実はアルメニアは世界で最初にキリスト教を国教にした国なんだそうです。こういうことからアルメニアはキリスト教においては別格扱いされていまして、旧市街でも独特の存在感を放っているんですね。

そしてアルメニアワイン...

アルメニア共和国は、ワイン発祥の地とも言われているジョージアの南隣に位置しています。やはりワインとは縁が深く、6000年以上も前からワイン造りが行われていたようです。
何せ“ノアの箱舟”の話にまで遡って、ノアがアララット山に漂着し、そこでブドウを植えたのがアルメニアワインの始まりと言われているそうですから。

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