Sommelier 2024
日時：2024年4月1日2日
Sommelier 2024（ソムリエ展2024）は、年に一度のイスラエル最大のワイン展示会です。
本来であれば2月に開催が予定されていたのですが、今年は4月開催となりました。
会場は毎年同じで、テルアビブの中心地にあるガネイ・ハタルブートです。
参加国内外ワイナリー数は発表されていませんが、例年と同じくらい出ていましたので、120ワイナリーくらいはあったと思います。驚いたのは、ゴランハイツが白のみを展示するというコンセプトを打ちだしていた事でした。
今回は遅めの時間からの入場で、午後3時ながら体感では35度近くの夏日の暑さです。
現在は戦時下という状況ですから海外メーカーの参加は少なく、国内からは毎回参加のワイナリーに加えて新規参入の顔触れも多く見られました。
以下、テイスティングした42ワインの中から4ワイナリーをご紹介しましょう。
◆TELEM red 2022 CS. Shiraz Alc12.5%, Kosher
Telam Winery のブドウ畑は農場の一部にあり、サマリア西斜面の岩の多い丘の上にあります。
歴史的なワイン産地として知られ、第二神殿時代やローマ・ビザンチン時代のワインセラーが数多く残っている地域です。
興味深いのは、テレムのワインは石灰岩土壌で育てられた葡萄から造られている事でしょう。
テイスティングしたこの赤ワインは2023年のEshkol Hazahavで、Syrah100シェケル以上の部門第2に選ばれています。
力強いぶっ飛ぶような衝撃のタンニンが広がる赤ワインです。
◆KISHOR GSM2022 Kosher
グルナッシュの香りが放つフルーティ感、シラーのスパイシーな味わい、ムールヴェードルのタンニンのフルコースGSMです。ジューシーでありながら複雑味を幅広く拾ってきます。
シラーの定評が高い技巧派のキショールがグレードアップしてる感じです！
◆AHAT Roussin Viognier 2022
ワインメーカーとして高い評価を受ける Nitzan Swersky さん（名前から分かるのですが、女性です）が始めたAhat winery は、白ワイン専門のワイナリーです。
しかもシャルドネやソーヴィニヨン・ブランといったメジャーな品種は避け、シュナン・ブランやルーサンヌ、ヴィオニエに着目したユニークなワイン造りを進めています。
テイスティングしたのは2800本造られた10ヶ月熟成の、イスラエルでは珍しいルーサンヌとヴィオニエのブレンド白ワイン。スッと飲めるがコクがあり心地よい抜けのワインです。
◆DREYER Natural Cabernet Sauvignon 2023
南部ネゲブ砂漠のニツァーナにある葡萄園です。
殺虫剤や除草剤を使うことなく、天然酵母を利用したバイオダイナミック農法で6種の葡萄を栽培しています。
ナチュラル ワインは 2022年の収穫時から造られました。2023年には4品種で5,500 本のワインが生産されています。
お薦めは72日間自然発酵させたCS。飲みやすく、気になる臭みはありません。
しっかり熟成していて香りも豊かで、葡萄の旨味やタンニンを感じるワインです。
イスラエル・テルアビブにて
写真＆記事：ツチダエリヤ
執筆日：2024年6月8日
- Sommelier 2024 について：
Sommelier 2024（ソムリエ展2024）は、ワイナリー、輸入業者、流通業者、ワインメーカー、販売代理店と出会う機会であり、レストラン、ワインバー、ワインショップ、ホテルに関係するすべての人々が一堂に会する機会でもあります。
新しいワイナリーを知り、展示会で紹介される何百ものワインブランドの中からイスラエルと世界のワインを試飲し、専門的な知識を広げる場となっているのです。
～ “ Sommelier “ の紹介文から ～